監督：馬偉豪
主演：レオン・ライ、サミー・チェン、
日本未公開映画が見たくて、ついにVCDに手を出した。VCDというのは中華圏ではポピュラーなビデオCDのことで、DVDより画質は劣るがお手軽価格で映画を楽しめる。９９年に香港行ったときどっさり買っておけば良かったと今更悔やんだが、まさかここまでレオン・ライにハマると思ってなかったもんな…。
香港版VCDは英語＆北京語の字幕（＋北京語の吹き替えも選択可）がついている。字幕のスピードが速いのなんのって。内容を理解するためには、一時停止して字幕をしっかり読む他ない。映画鑑賞というよりも英語の勉強している気分。
軽いノリの香港版『ボディーガード』
●あらすじ●
●村長さんは警察官
小さな農村で村長をしているジョージは、母と従妹のシウと旧家を守って暮らしている。本業は警官だったが、村では脱走した豚を拿捕するような仕事ばかり。早く従妹のシウと結婚するよう勧める母を言いくるめ、やりがいある任務を求めて都市部へ配置転換を希望する。
●必須条件はゲイ！？人気歌手のボディーガードに
さっそく上司に呼ばれた彼は、脅迫めいた手紙を送られている女性歌手シンディの護衛を任される。しぶしぶ引き受けてみると、シンディをマネージメントするスタッフは全員がゲイで、シンディには内密に護衛するため、ジョージも、新しいスタッフとして「ゲイの振り」をするはめになってしまう。
慣れない仕事の連続で上手くいかないジョージは、シンディから疎まれ、どうにも反りが合わない。ある時、海賊版CDの露天商を取り押さえてみると、シンディのCDはひとつもなく、ジョージの一言がまたシンディを傷つけてしまった。ジョージをスタッフから外そうとするシンディを宥めるため、マネージャーはとっさに「ジョージは僕の彼女だ！」と口走ってしまう。強引に唇を奪われ失神するジョージ。シンディは呆れながらも、ジョージを仲間として認めていった。
●シンディへの仄かな想い
ある日、ライバル歌手の嫌がらせをジョージの機転で跳ね返したことをきっかけに、次第に打ち解けていく二人。だが、新しい振付師がシンディに下心を抱いていることを知って、ジョージは我を忘れて殴りかかってしまう。怒ったマネージャーは、下心があるのはジョージの方じゃないかと問いただす。本来の目的である任務を貫くため、ジョージはシンディの前で「女なんて好きじゃない」と言うしかなかった。シンディとMTVのアイディアを練っているときも、隠しきれない想いは顔に出てしまうが、自ら「ゲイ」と公言しているために二人の距離は縮まらない…。一方、ストーカー犯の捜査線上には、熱狂的ファンのジョリーが浮かび上がる。
●晴れて両思い、でも…
そんな中スタッフ襲撃事件が起こり、警官の素性をシンディに話すときが来た。ジョージの嘘に怒ったシンディだったが、ジョージの本心を知り、二人はようやく両想いに。だが側にいて欲しいと願うシンディに、任務終了で村に戻ることを告げるジョージ。二人の関係は再びぎくしゃくしてしまう。
新しくやってきた刑事の無神経さに苛立ったシンディは、ジョージへの思いを募らせ、マネージャーにも告げずに一人で国境近くの村まで車を走らせる。行き違いの末に再会を果たし、ジョージはシンディを家に連れていく。現代的なシンディの言動に眉をひそめる母の苦言も耳に入らず、ジョージはシンディとの愛を深める。ところが、初コンサートの日も都合を空けられないジョージに腹を立てたシンディは、怒って帰ってしまう。
●危機一髪
コンサート当日、従妹のシウが代理で花束と手紙を届けてくれたが、シンディの心は晴れない。いよいよコンサートの開始が迫った時、スタッフ襲撃事件の犯人が見つかった。逃げようとした犯人を取り押さえたのは、突然現れたジョージだった。パトロール中にシンディの海賊版CDの露天を見つけ、我を忘れて大喜びで駆けつけたのだ。ジョージの愛を確認し、ステージに向かうシンディ。その裏で、ストーカー犯ジョリーのシンディ殺害計画が発覚。コンサートを中断し、会場を出るように説得するジョージに、シンディは歌わせて欲しいと懇願する。再開し、歌を歌うシンディの周りに女性ファンが集まってきた。そこには女装してステージに上がったジョリーが。手には包丁が握られている。間一髪、シンディを庇ってジョージの身体が宙を舞い、ジョリーに銃弾が打ち込まれる。ステージの上で抱き合うシンディとジョージの元にはスタッフが駆け寄り、ファンの暖かい拍手が二人を包んだ…。
●レオンのツボ●
拳銃を突きつけてる相手が豚だったり、マネージャーに無理矢理キスされたり、いろいろ面白いシーンも多く、コメディタッチで肩の凝らない映画だけに、キュートなレオン満載！レオンが歌う主題歌も挿入歌もよかった。
初めて見る警官の制服姿は凛々しくて素敵。片耳ピアスしてもらうときの表情が可愛いっ！
ゲイの振りをしてるために巻き起こる珍騒動で、ビックリしたり照れたり戸惑ったり、いろんな表情が見られる。そして、隠しきれない恋する気持ちがにじみ出る切ない眼差しがとっても良かった。あの瞳で見つめられるシンディ役のサミー・チェンがうらやましいヨ。クライマックスで横っ飛びしながらストーカー犯を撃つところも痺れる〜！
忘れちゃならないレオンのラブシーン。部屋中ぐちゃぐちゃにするほど大暴れ？洋服は着たままなんだけど、サミー・チェンがくすぐったそうに身を捩ってるのが妙にリアル。
娯楽映画として楽しめたけど、この手の映画はレオン主演じゃなかったら見ることもなかっただろうなぁ（^^;）。でも、マネージャーが電撃結婚する相手がすごく意外な人物で、オチが面白かった。
