Lesson12（代名詞１）

1.代名詞（aham, tvam, sa）の格変化

aham, tvam, saは、それぞれ、１人称、２人称、３人称の代名詞である。aham（私）、tvam（あなた）は三つの性が全て同形である。しかし、sa（彼、彼女、それ、彼ら）には、異なった性で異なった形がある。
次の格変化を覚えなさい。
注意：二つの形が挙げられているところは、どちらの形も可能だが、後者の形は文章の冒頭や ca, eva, vaa などの前では使われない

aham（私）

tvam（あなた）

sa の男性形（彼、それ（男性名詞に対して））

* saH（m.N.sg.）は、全ての子音の前で -H が脱落して sa になる。

sa の女性形（彼女、それ（女性名詞に対して））

sa の中性形（それ（中性名詞に対して））

注意：３人称の代名詞（sa）は、名詞や他の代名詞を特定する形容詞（その）としても使われる。つまり、tat phalam は「その果物」、sa ziSyaH は「その生徒」、というように。別の代名詞を修飾する場合、sa は訳さない方が良い。例えば、so 'ham（=saH aham）は「私は」と訳す。（字義通りには「その私は」「私という者は」）

２．sakaazaの用法

「接近、面前」を意味する単語 sakaaza を用いて、副詞を作る。

tasya sakaazaat : 彼から（彼の目の前から）
tava sakaaze : あなたの側で（あなたの目の前で）
tava sakaazam : あなたの元へ（あなたの目の前へ）